◇ 小中学生のための『歎異抄』解説 ◇

    800年も前に生きた人たちが、真剣に心を見つめて、それを記録していました。
    『 「結果」の良し悪しなんて関係ありません! 重要なのは、いまこここの・・・「生き方」なのです 』
 

【要旨】 親鸞「煩悩、欲求心と付き合いながら」

  ・何もかも超越した力の存在を理解し、
  ・その力によって、既に「私」は全ての苦悩から救済されていることを知り
  ・煩悩や欲求(註)から解き放たれれば、
     (註)煩悩( =必要以上の過剰な欲望 )
        欲求( =社会・組織・自分の中に潜む、意味のない迷信・常識意識 )
歓喜に満ち溢れ、自ら、死後の浄土に旅立つということも有りうるかも知れない。

  私たち凡人は、常に煩悩や欲求から逃れられず、また、死を浄土への旅立ちと思うこともできずに、恐怖心に取り付かれながら、生きていくしかないのです。
  救済の中にあっても、心の中が歓喜で満ち溢れ、一刻も早く浄土に旅立ちたいと感じる、いう類のものではないのです。

  念仏(おまじない)をとなえ、自らの煩悩や欲求から生じる悪行を省みて心から悔い、それでも行われている救済を実感し、感謝しながら、命を全うすることが、凡人に与えられた生きる道なのです。

カテゴリー: 第九章(煩悩とともに生きる) | 個別ページ | コメント (0)

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