◇ 小中学生のための『歎異抄』解説 ◇

    800年も前に生きた人たちが、真剣に心を見つめて、それを記録していました。
    『 「結果」の良し悪しなんて関係ありません! 重要なのは、いまこここの・・・「生き方」なのです 』
 

【要旨】 親鸞「本願他力とは」

  私親鸞は、親のためとか祖先のために念仏(おまじない)をとなえたことはありません。私親鸞や人が善行を積むことで、親や祖先を救済できるわけではありませんから。救済は、仏さま(神さま)の慈愛の中で行われています。

  (「私」や)すべての人々を救済するという誓い(=本願)の存在を、納得しうなずくとき --- これを「本願他力」をいいます --- たとえ地獄にいても、この救済を知り、感じ、そして、信じることができます。

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<解説> 命のつながり

  この宇宙は、最初は何もなかったのでしょうか。
  何もなかったとしたら(宇宙が存在しなければならない理由もないのに)、何の理由があって、この宇宙が存在することとなったのでしょうか。
  また、何もなかったとしたら(物質や力や法則を生み出す素(もと)もないのに)、どうやれば、無から有を生み出すことができるのでしょうか。科学的な理解を超越しています。

  それとも、最初から何か宇宙の素(もと)があったのでしょうか。もし、あったとしたら、いつからあったのしょうか。いつからかあったとしたら、やはり、最初はなかった、というとでしょうか。

  時間はいつからあったのでしょうか。時間は動かないのでしょうか。
  時間は最初からあったとしたら、その最初というのはいつなのでしょうか。

  私たち人間には理解のできないことだらけです。おそらくは人間の英知では永遠に解くことはできないでしょう。

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  しかしながら、今ここに、無限の時を経て、無限の広さの宇宙の中に、地球が存在し、「私」が生きています。これはなにごとよりも絶対確かな事実です。
  宇宙空間が生まれたのは、ビックバンが起こった140億年ほど前よりも、ずっと前です。
  生命が生まれた、36億年前に一つの細胞に、「私」の素も含まれていした。そして、延々と引き継がれて、今ここに「私」がいます。
  科学や哲学が進んで、大勢の人間が、いくら時間を掛けて考えても、「無(何も無い、空間も無い、時間もない、あらゆる法則もない)」から「私」の存在への「つながり」を説明できるハズがありません。明日突然、太陽が消えてなくなる確率よりも、もっとありえない「奇跡」が起こったのです。

  「奇跡」とそれを実現させた「不思議」の力を思わざるを得ません。

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<解説> 納得しうなずくこと

  奇跡(「私」の存在)を実現した不思議な力は、あるがままの自然な潮流(導き)を作り出しています。今までも、その不思議な力は、そうやって「私」を存在させ、導いてくれています。今後もそうです。
  ⇒「そんなことはない。根拠がない」という方には、こう説明します。
     「そうではない」と考えることによって、どんなよいことが貴方に「もたらされる」のでしょうか。

  奇跡(「私」の存在)を実現した不思議な力を納得し、うなずけるときに救済を知り、全ての不安・苦悩から解放されます。しかし、「私」は多くの場合、理屈でそれを知っても、気持ちは、本当にそうだかどうか迷っています。
  全ての不安・苦悩から解放されているにも関わらず、心が、気持ちが、煩悩や欲求に惑わされて、心からそれを信じ切れないでいるのです。

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     「 私 」とは何か。だれがなんのために、どうやって[ 読者 ]を「 私 」にしたのか。
  • 【普通に生きるための禅】
     閉塞感の中で悶々と生きている若者たちのために残した、先人たちの愛のメッセージ。
  • 【小中学生のための歎異抄】
     歎異抄を子どもたちにも理解できるように解説
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  • ◇ 小中学生のために『歎異抄』を解釈 ◇
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