あるいは、別の形で疑問を見つけるかもしれません。
<私>はなぜ、(ちっともさえない)この自分自身の身体の中に取り込まれているのだろう。なぜ、(あのすばらしい)Aさんの中に居ないのだろう。居ないことに決まったのだろう。どうして、いつもいつも、<私>はこの自分自身の身体の中にいて、Aさんになることができないのだろう。
生まれてくる前にはどこに居たのだろう。死んでしまえばどこに行くのだろう。その「不思議」に取りつかれると、とても、穏やかに生きては居られないのではないでしょうか。
世の中の何十億の人の誰にも<私>(心とか、魂とか、自我とかいうのかもしれません)がある。⇒【<私>の対称性、一般性、普遍性】
ところが、いまここに、自分自身の中から外を覗いている、特別で独特な、存在感を伴う<私>が居ます。⇒【<私>の非対称性、独特性、独在性】
誰にもあるという<私>と、自分自身にしかない独特な<私>と何が異なるのでしょう。なぜ自分自身の<私>だけが、こうも独特で、存在感を伴うのでしょうか。